履歴書のメールの送り方は?マナーや作り方を解説

選考途中の企業にメールで履歴書を送るのは、少し緊張するシーンでもあります。「履歴書にミスはないか……」「マナーに反する文章になっていないか……」など、ひとつひとつに不安を感じている方も多いでしょう。
この記事では、履歴書のメールの送り方やマナーについて解説します。正解がわからないとお悩みの方はぜひご確認ください。
履歴書をメールで送る方法は?
まずは、メールを書く際のポイントと送り方の基本をご紹介します。
メールを書く際の6つのポイント
メールは以下の6つの要素で構成されています。それぞれのポイントを解説します。
1.件名
メールの内容を相手に伝えるための要素です。「履歴書送付の件/山田太郎」のように、端的に用件を記載し、誰からのメールかわかるように名前も記載しておきましょう。
2.宛先
宛先は、メールの本文の最初に記載する要素です。企業名・部署名・採用担当者の名前を記入します。すべて略称ではなく正式名称で記載しましょう。担当者名がわからないときは「担当者様」などと記載してもOKです。
3.あいさつ
「初めてご連絡させていただきます。○○○○と申します。」など、初めて連絡する旨と名前を記載します。初回ではない場合は「いつもお世話になっております。」などの記載でも問題ありません。
4.用件と本文
メールの主題を記載します。履歴書が添付されていることを記載しましょう。
5.締め
メールの締めとして、「大変お手数ですがご確認お願いいたします。」など、内容の確認を依頼します。
6.署名
最後に、自分の連絡先を記載します。「氏名・郵便番号・住所・電話番号・メールアドレス」を順番に記載するのが一般的です。
メールの送り方
ここでは、履歴書や写真データを準備し、メールで送信する基本的な流れを解説します。
履歴書と写真データを用意する
まず、履歴書の記入に必要な情報と、顔写真のデータを用意します。写真はスナップ写真ではなく、証明写真として使用できるもの(背景が無地で、胸から上が写っているもの)を使用。証明写真の服装やポイントについては以下の記事でも紹介しています。
関連記事:履歴書の証明写真の服装はどうする?印象を高める服装のポイントを解説!
履歴書を作成する
用途に合った履歴書を用意し、内容を記載します。WordやGoogleドキュメントなどのテンプレートを使うと便利です。履歴書の選び方については以下の記事でも解説しています。
関連記事:履歴書はどこで買う?購入可能店と選び方のポイントを解説!
履歴書をPDFにする
作成した履歴書は、改変されないようPDF形式で保存しましょう。PDFで送ることで、ファイルを開く側の環境に関係なく、レイアウトが崩れにくくなります。
メールに添付、またはクラウドストレージを利用して送付する
履歴書のPDFは、メールに直接添付する方法と、クラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)で共有する方法があります。ファイルサイズが大きい場合や、企業から指示がある場合は、指定のクラウドストレージを使って送付しましょう。
履歴書をメールで送る際の例文
履歴書をメールで送る際の具体的な例文を、「PDFファイルの直接添付」「クラウドストレージのURL添付」「パスワードを設定した場合」の3パターンご紹介します。
PDFで送付するケース
履歴書をPDFで送付する際の例文です。以下のように、用件だけを簡潔にまとめます。
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件名:中途採用応募の件/履歴書添付/山田太郎
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
初めてご連絡差し上げます。
山田太郎と申します。
この度、○○に掲載されておりました貴社の○○の求人を拝見し、
応募させていただきたくご連絡いたしました。
これまでの経験を活かし、貴社に貢献できればと考えております。
履歴書を添付ファイルにてお送りいたしますので、ご確認いただけますと幸いです。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
―――――――――――――――ー
山田 太郎(やまだ たろう)
〒123-4567 東京都新宿区西新宿1-1-1
電話:090-1234-5678
メール:taro.yamada@example.com
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履歴書をメールで送る際は、このように簡潔にわかりやすく記載しましょう。志望動機や自己PR、履歴書の補足などを長々と説明するのはNGです。
クラウドストレージのURLを添付するケース
クラウドストレージで送付する際もPDFと基本的には変わりません。履歴書を添付していることを記載する代わりに、ダウンロードURLを添付しましょう。
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件名:中途採用応募の件/履歴書添付/山田太郎
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
初めてご連絡差し上げます。
山田太郎と申します。
この度、○○に掲載されておりました貴社の○○の求人を拝見し、
応募させていただきたくご連絡いたしました。
これまでの経験を活かし、貴社に貢献できればと考えております。
履歴書は、求人票に記載されていたクラウドストレージに格納しておりますので
大変お手数ですが、以下のURLからご確認いただけますと幸いです。
【履歴書ダウンロードURL】
https://drive.google.com/xxxxxxx
ご不明な点などがございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――
山田 太郎(やまだ たろう)
〒123-4567 東京都新宿区西新宿1-1-1
電話:090-1234-5678
メール:taro.yamada@example.com
――――――――――――――――
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パスワードを設定した場合の例文
PDFでもクラウドストレージでも、履歴書を送付する場合はファイルにパスワードをかけるなど、セキュリティ対策を行うのがベターです。パスワードを設定した場合の注意点は、2通に分けて送ること。1通目2通目、それぞれの例文を紹介します。
【1通目】
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件名:中途採用応募の件/履歴書添付/山田太郎
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
初めてご連絡差し上げます。
山田太郎と申します。
この度、○○に掲載されておりました貴社の○○の求人を拝見し、
応募させていただきたくご連絡いたしました。
これまでの経験を活かし、貴社に貢献できればと考えております。
履歴書は、求人票に記載されていたクラウドストレージに格納しておりますので
大変お手数ですが、以下のURLからご確認いただけますと幸いです。
【履歴書ダウンロードURL】
https://drive.google.com/xxxxxxx
なお、ダウンロードにはパスワードが必要となります。
別途お送りするメールにてパスワードをご案内いたしますので、
あわせてご確認をお願いいたします。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――
山田 太郎(やまだ たろう)
〒123-4567 東京都新宿区西新宿1-1-1
電話:090-1234-5678
メール:taro.yamada@example.com
――――――――――――――――
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【2通目】
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件名:中途採用応募の件/パスワードのご連絡/山田太郎
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
先ほど履歴書の件でご連絡いたしました山田太郎です。
ダウンロード用のパスワードは以下です。
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パスワード:000000000
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ご不明な点などがございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――
山田 太郎(やまだ たろう)
〒123-4567 東京都新宿区西新宿1-1-1
電話:090-1234-5678
メール:taro.yamada@example.com
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2通目は件名を「パスワードのご連絡」などに変更し、担当者がすぐに認識できるように工夫しましょう。
履歴書をメールで送るときに注意したいマナーは?
「内容をわかりやすく簡潔に記載する」「誤字脱字や敬語の誤用がないようにする」といった最低限のマナーのほか、履歴書をメールで送信する際には、相手への配慮とビジネスマナーを意識することが大切です。不備や失礼がないよう、以下のポイントをしっかり確認しましょう。
履歴書をメールで送る際のマナー
メール送付が可能か確認する
企業や採用担当者がメールでの応募を受け付けているかを確認しましょう。求人ページや募集要項に「郵送のみ」「応募フォーム経由のみ」などの記載がある場合、メール送信はマナー違反になります。
依頼を受けたらできるだけ早く提出する
メールでの履歴書提出を依頼された場合は、できるだけ早く(原則、当日〜翌営業日までに)送信するのが基本です。提出が遅れると応募意欲が低いと見なされる可能性があるので注意しましょう。
ファイル名やセキュリティに注意する
履歴書ファイルは、誰が・何の書類を送ってきたのか分かるようにしましょう。以下のNG・OK例を参考にしてみてください。
・NG例:履歴書.pdf、document1.pdf
・OK例:履歴書_山田太郎.pdf、職務経歴書_山田太郎.pdf
また、ご紹介したようにクラウドストレージやパスワード設定の指定があるケースもあります。指定がなくてもパスワードを設定するのがベターですが、可能であれば事前に指定の有無を確認しましょう。
必ず顔写真を添付する
顔写真の添付もれは、履歴書をメールで送る際によくあるミスのひとつです。企業からの信用を失うことになりかねないため、顔写真が添付されているか、送付前にしっかり確認しましょう。また、履歴書の証明写真については以下の記事でもくわしく解説しています。
関連記事:履歴書の証明写真の服装はどうする?印象を高める服装のポイントを解説!
指定の送付先がないかチェックする
企業によっては、担当者名・部署・アドレスなど指定の送付先や件名ルールがある場合があります。求人情報や依頼文をよく確認し、誤送信を防ぎましょう。
必ず企業の営業時間内に送付する
メールは24時間送れますが、早朝・深夜の送信は避け、企業の営業時間内に送るのがビジネスマナーです。時間外の送信は、「常識が少し欠けているのかも」と、マイナスイメージにつながる可能性があるので注意しましょう。
履歴書を送付する前のチェックリスト
メールを作成した後は、内容に誤りがないかしっかり確認しましょう。以下チェックリストを記載しますので、内容を推敲する際に参考にしてみてください。
□ メールアドレスの確認
□ 宛名・件名・本文に誤字脱字がないか
□ 添付書類が漏れていないか
□ 顔写真は添付されているか
□ ダウンロードURLに誤りはないか
□ 文字サイズやフォントが適切か、統一されているか
□ 敬語の誤用はないか
履歴書をメールで送るときのよくある質問
最後に、履歴書をメールで送る際のよくある質問と回答について解説します。メール送信でわからないことがある方はご確認ください。
PDFへの変換は必須?
基本的にはPDFに変換するのが推奨されます。WordやExcel形式のまま送ると、相手の環境によってレイアウトが崩れたり、文字化けが起きたりすることがあるため、レイアウトが固定されるPDFに変換しましょう。
パスワードはどうやって設定する?
パスワードは、PDFの場合はAdobe Acrobatや無料のPDF編集ソフトを使って設定できます。クラウドストレージの場合は、各サービスの設定ページなどでパスワードやダウンロードパスを設定できるため、お使いサービスを確認してみましょう。
スマホで送るのはNG?
スマホから送信しても基本的には問題ありません。PCよりも画面が狭いため、「PDF変換・添付が正しくできているか」「メールアドレスや本文の誤字脱字がないか」「写真ファイルや履歴書が正しく添付されているか」をしっかり確認しましょう。
また、デフォルトでアプリインストールやサービスサイトへの誘導リンクが添付されているケースがあるため、削除してから送信しましょう。
送付前の電話連絡は必要?
企業から特に指定がない限り、事前の電話連絡は不要です。ただし、「エラーなどでメールが届いていない可能性がある」といった場合は、送付後に電話で連絡してもよいでしょう。
履歴書に印鑑が必要な場合はどうする?
メールで履歴書を提出する場合、印鑑の押印は省略されることが一般的です。ただし、企業から「印鑑入りの履歴書を提出してください」と指定されている場合は、電子印鑑サービスを使用しましょう。無料で履歴書に添付できる印鑑を作成できるものもあります。
まとめ
文章の作り方やマナーがわからないと、履歴書のメール送付に不安を感じやすいもの。しかし、日常的にWordやメールアプリを利用していれば、そこまで難しいことではありません。メールの例文を基に、必要最低限のマナーを押さえておけば、問題なくメールを送ることができるはずです。企業から履歴書の送付を依頼された方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。